7月

もう7月で暑くなってきました。日本の夏は、動物にとって厳しい温度・湿度ですので、熱中症対策は大事だと思います。とくにフェレット、チンチラ、ウサギなどの高温に弱い動物は移動時の保冷を考える必要があります。

すこし前になりますが、6月11日はブラックアウト東京で「エキゾチックアニマルの外科」の講演を行いました。次回はブラックアウトさいたまスーパーアリーナで8月に講演予定です。

6月14日には、循環器のセミナーで「犬の僧帽弁閉鎖不全症における心不全治療 これまでとこれから」に参加してきました。犬の僧帽弁閉鎖不全症の治療は、ACVIMステージB2からピモベンダンという薬が推奨されるようになったので、情報をアップデートしてきました。

6月17日、18日には、日本獣医循環器学会、日本獣医麻酔外科学会、日本獣医画像診断学会の合同学会でした。学会参加は最新情報を得て仕事に還元できるため、非常に刺激になります。

6月25日はTRVAのセミナーで「奥が深い耳科学」でした。この時期、外耳炎の患者さんが多いので、こちらの情報もすぐに応用できそうです。

6月26日はHJSのセミナーで「総合診断! 消化管:食道、胃、結腸」でした。このシリーズのセミナーも最近よく参加しているのですが、画像診断、細胞診、病理組織検査のそれぞれの側面からの意見が聞けて面白いです。

6月28日はCAMICのセミナーで「画像診断医が話したいはなし 人気犬種や猫の最新CT/MRI症例報告を中心に」に参加しました。当院ではCTやMRIはCAMICなどの画像診断センターにご紹介していますが、将来的には導入したいと無謀にも考えています。都内は場所がないのと費用的な面でまだまだ現実的ではありませんが。

6月29日は動物取扱業の講習会でした。これは動物取扱業者は年に一度の受講を義務付けられています。ペットホテルをやる場合「保管」、動物の販売をする場合「販売」の登録をする必要があります。

7月1日、2日は日本獣医がん学会でした。今回は消化器型リンパ腫がメインテーマでした。猫では非常に多い疾患でフェレットでもよく見る病気です。

セミナーや学会で診療時間の変更がちょこちょこありますが、より良い獣医療を提供するために必要ですので、ご協力をお願いいたします。

麻酔セミナーと会陰尿道瘻セミナー

5月25日は、日本獣医疾病統計研究会のセミナーで「麻酔の概念に基づいた麻酔計画の立て方と局所麻酔の活用」でした。

疼痛管理については、現在関心の高い分野です。当院でも、局所麻酔、麻薬等を積極的に使用してできるだけ苦痛の少ない処置をするようにしています。

去勢手術の精巣内ブロックのお話があったのですが、精巣に針を刺すのはなんとなく気が引けます。

5月29日は、HJSのセミナーで「はじめての雄猫の会陰尿道瘻」でした。フードが進化したためか、犬猫で結石がコントロールできない症例は少なくなっていますが、どうしてもコントロールできない場合、このような尿路変更手術が有効です。

正しい手技で行うことにより、合併症を最小限にできるとのことでした。

最近ではSUBシステムや尿管ステントなどのデバイスも利用可能なので、泌尿器系の手術も以前よりやりやすくなってきています。

東京レプタイルズワールド

5/20(土)は東京レプタイルズワールドでエキゾチックアニマルの診療について講演させていただきました。45分の持ち時間だったのですが、スライドが200枚を超えてしまい、少し早口だったかもしれません。内容的には、哺乳類、鳥類、爬虫類、節足動物について、外科治療を中心にお話ししました。

5/21(日)も東京レプタイルズワールドで田園調布動物病院の田向先生の講演を聞きました。両生類・爬虫類中心のお話で興味深かったです。他院の治療を見る機会はあまりないので、勉強になりました。

当院では、珍しい動物や症例のデータが集まってくるため、機会があれば発表していきたいと思っています。次は6月のブラックアウト東京です。

明日は麻酔のセミナーに参加するため、診療時間が18時半最終受付になります。

軟部外科勉強会 第2回とこどもふれあい動物教室

先週の木曜日は、軟部外科勉強会の第2回でした。

今回は、試験開腹と縫合法の基礎についてです。試験開腹はなるべく避けたいところですが、異物が検出できないけれどもありそうな時や、画像診断で腫瘍がありそうなときなどにする機会が多いです。

つい先日も、腹腔内出血で来院した犬で、CTでも病変があまり明確に写らず、試験開腹を行いましたが、中皮腫という腫瘍でした。中皮腫は大きなできものを形成しないことがよくあります。

明日の水曜日は休診ですが、獣医師会のお仕事でこどもふれあい動物教室というイベントへ行ってきます。子供さんはウサギを触れますのでぜひいらしてください。

猫の慢性腎臓病(CKD)へのアプローチ セミナー

4月9日日曜日は、「猫の慢性腎臓病(CKD)へのアプローチ」のセミナーに参加してきました。

今月、新しく発売された、ネコの慢性腎臓病治療薬についてのセミナーです。ラプロスという商品名ですが、ベラプロストナトリウムという比較的昔からヒト用では使われているお薬です。

ベラプロストナトリウムは、イヌの肺高血圧症などで使用したことはありますが、今回はネコの慢性腎臓病を適応症としています。作用機序としては、血管内皮細胞保護作用、血管拡張作用、炎症性サイトカイン産生抑制作用、抗血小板作用などがあり、慢性腎臓病における腎機能低下の抑制および臨床症状の改善が期待できます。

IRISステージ2~3の慢性腎臓病が適応となるため、積極的に使用していこうと思います。

このお薬は慢性腎臓病を治す薬ではないため、根治治療ではありませんが、生活の質を保ちつつ長生きしてもらうための治療オプションの一つになるかと思います。

松原

4月です。

新年度ということで、当院にも新しいスタッフが増えました。

獣医師の本郷先生と動物看護士の角さんです。また、アルバイトの動物看護士の田代さんも週に何日かお願いしています。

診察などでお会いする機会があると思いますので、よろしくお願いいたします。

今まで、X線検査の機械はCRという方式を使っていました。これは、X線をカセッテという板に照射して、それを専用の機械で読み取ることで画像をデジタル化していました。読み取りに少し時間がかかっていました。

今回、DRという方式の機械と入れ替えました。こちらは、センサーに直接X線を照射するため、直にデジタル画像が構成されます。また、画質もCRよりも優れています。

検査時間の短縮により、動物への負担も少なくなります。

 

ブラックアウト東京と軟部外科勉強会

3月24日(金)は、診療終了後に軟部外科の勉強会でした。

今回は膀胱切開術について、最新の知見や海外での標準的な治療についてお話がありました。当院では、膀胱の縫合はPDSという糸を使用して、単層連続縫合ですが、モノクリルなどの早期に吸収される糸で縫合する方法でも良いとのことでした。

また、術後のカテーテル留置については、通常必要ないようです。カテーテルは感染の原因にもなり得るため、入れないで済むのであればその方が良いかもしれません。

3月26日(日)は、ブラックアウト東京でブースを出しました。主に病気相談、便検査と虫の販売です。午後には「爬虫類の外科疾患」の講演を行いました。

雨だったのですが、たくさんの来場者で混雑していました。

ブラックアウトは次回6月に参加します。その前に5月の東京レプタイルズワールドの資料をそろそろ作らないといけません。

松原

JVSD 第28回学術講習会参加

昨日は、診療終了後にJVSD 第28回学術講習会に参加してきました。

演題は「心不全の診断と治療と僧帽弁閉鎖不全症の最新情報」でした。

心不全の診断・治療の基礎的な部分は、再確認できました。チワワは腱索断裂が起こりやすいのと、若齢でも僧帽弁の変性がある症例がいるとのことでした。

当院では、麻酔前に心臓の評価を行っていますが、1歳未満でも僧帽弁逆流がみられる症例が多数います。このような症例では、心臓バイオマーカーを測定することも有用とのことでした。NT-proBNPと心筋トロポニンIに関しては、今までも測定していましたが、ANPはあまり使用したことがなかったので、今後の使用も検討しようかと思います。ANPは心房筋の進展、NT-proBNPは心室壁の進展、心筋トロポニンIは心筋の障害で上昇します。それぞれ心臓の違う部位の障害を示しているので、理想的には全て測定し、超音波、X線、心電図、血圧などと総合して診断をすべきと考えられます。

僧帽弁閉鎖不全症の治療は、今まではACVIMのステージB2ではACE阻害剤を主体に使用していましたが、2016年のEPIC Studyという大規模な研究により、ステージB2からのピモベンダンの使用が推奨されました。この研究により、僧帽弁閉鎖不全症の治療は大きく変わっていくと考えられます。

心臓疾患は日常的に多くの症例を診ていますが、常に情報のアップデートを心がけようと思います。

松原

エキゾチックペット研究会2017年度症例発表会

3月20日(月)は、エキゾチックペット研究会2017年度症例発表会に参加してきました。

エキゾチックペット研究会は、獣医学的データの少ない、犬猫以外の動物を診る獣医師の団体です。ウサギ専門、鳥類専門など様々な獣医師が所属しています。

当院では、毎年症例発表を行っています。今年は私が2演題、須藤先生が2演題の計4演題を発表しました。

また、他院からも興味深い症例が多く発表されており、大変勉強になる会でした。

当院では、エキゾチックアニマルに関わらず犬猫でも、死後に剖検をさせていただくことが多いのですが、正確な診断・治療を行っていくためにご協力いただけると非常にありがたいと思います。得られたデータは、症例発表や論文に使用し、獣医学を少しでも進めていきたいと考えています。

松原

春の講演の予定

3月26日(日)は、ブラックアウト東京に参加します。いつも通り、会場での病気の相談と無料の便検査受付を行います。また、午後にはエキゾチックアニマルの治療についてのショートレクチャーを行います。浅草で開催ですので、お時間があればぜひ遊びにいらして下さい。

BLACK OUT!

https://www.blackout1999.com/

5月20日(土)は、東京レプタイルズワールドで講演を行います。内容は、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、節足動物などエキゾチックアニマル全般の診断・治療についてです(まだ内容作っていません)。こちらは池袋で開催です。

東京レプタイルズワールド

http://www.reptilesworld.jp/

話が難しくなりがちと指摘されたので、一般の方にも解りやすく説明できるようにがんばります。