診療科

循環器・呼吸器科

犬では10歳齢を超えると約50%程度が僧帽弁閉鎖不全症を発症します。僧帽弁閉鎖不全症を早期に発見し、モニターすることで治療のタイミング(ACVIM Stage B-2)を見逃さないようにする必要があります。
循環器疾患の診断は、X線検査、超音波検査、心電図検査、血圧測定、心臓バイオマーカー測定などを駆使して総合的に行います。
当院では循環器疾患の治療に力を入れており、循環器用超音波診断装置を導入しています。また、ホルター型心電図を使用した不整脈の診断も可能です。
心臓外科を希望される場合は、治療可能な病院をご紹介し、連携して治療に当たります。
呼吸器疾患は動物の生活の質(QOL)を著しく阻害することが多いため、適切な治療が必要です。当院ではICUを完備し、酸素吸入下での治療を行っています。血液ガス測定を行い、呼吸器の状態を評価して早期に治療方針を立てられます。
短頭種気道症候群の治療として、早期の外科手術をおすすめしています。フレンチブルドッグやパグなどの短頭種は複数カ所の呼吸器の異常を抱えているため、鼻孔形成・軟口蓋切除などの手術を行うことでQOLの改善が見込めます。
気管虚脱は小型犬での発症が多く、呼吸困難や発咳がみられます。当院ではPLLPを用いた気管虚脱の矯正手術を実施しています。

腫瘍科

犬の1/2、猫の1/3程度が悪性腫瘍で亡くなると言われ、動物の死亡原因の多くを占めています。がんの診断には、血液検査・尿検査・画像診断などのスクリーニング検査、細胞診・病理組織検査、内分泌検査などの広範囲の臨床検査が必要で、それらを総合的に判断して治療方針を決めていきます。治療においても、外科・内科・放射線などを駆使した集学的治療を行う必要があります。当院では、日本獣医がん学会の腫瘍科認定医が常駐し、がんの診断・治療を適切に行っています。
エキゾチックアニマルにおいても、悪性腫瘍は発生率の高い病気です。フェレットでは副腎腫瘍・インスリノーマ・リンパ腫が高い確率で発症します。ウサギでは子宮腺癌が4歳以上で60‐80%発症します。近年人気の高いヨツユビハリネズミでは、口腔内扁平上皮癌、リンパ腫、軟部組織肉腫、子宮腫瘍など多くの腫瘍が発生します。これらの小動物の腫瘍に対しても、積極的に診断・治療を行っています。

眼科

動物眼科領域では、眼球と眼付属器(眼瞼・第三眼瞼・涙腺)に発生した疾患を取り扱います。当院では、スリットランプ、眼圧計、双眼倒像鏡、超音波診断装置などを用いた眼科疾患の診断を行っています。

耳・皮膚科

外耳道の疾患の診断・治療には、ビデオオトスコープ(耳用内視鏡)を用いています。視覚的に優れた検査を実施可能で、耳道内の洗浄および鉗子を用いた耳科手術を実施することができます。難治性の症例には、垂直耳道切除や全耳道切除を実施しています。
アトピー性皮膚炎は、複数の要因が絡み合って皮膚の痒みを引き起こします。抗原に対する過敏反応、皮膚のバリア機能の異常、二次感染、かゆみの神経の発達、精神的要因などが関与していると考えられています。治療も単一の要因に対してではなく、トータルで治療を行う必要があります。当院では、皮膚生検を積極的に行い、正確な診断をしています。また、分子標的薬(内服・注射)、免疫抑制剤、減感作療法などの治療オプションに対応しています。

歯科

3歳以上になると犬の80%、猫の70%以上が歯周病になります。歯周病が進行すると顎骨の骨折や他臓器への影響が起こります。歯周病の予防には毎日のハミガキと定期的な麻酔下での歯科検査・処置が必要です。
近年、無麻酔での歯石除去を行う施設が散見されますが、デメリットが多く推奨されません。歯石除去は痛みを伴う処置ですので、適切な麻酔・疼痛管理下で行うべきとされています。歯周ポケットの歯石除去は無麻酔で行うことはできません。日本小動物歯科研究会のHP(https://www.sadsj.jp/guideline)を参考にしてください。
当院では、歯科用X線診断装置、歯科ユニットを導入し、正確な歯科診断・治療が可能です。歯周病は酷くなってから歯を抜くというよりも、予防していく病気です。口臭や歯の汚れが気になる場合、お気軽にご相談ください。
ネズミ目・ウサギ目の動物は伸び続ける歯(常生歯)をもちます。ウサギ・モルモット・チンチラ・デグーなどでは切歯・臼歯共に常生歯ですが、ラット・ハムスターなどでは切歯のみが常生歯で臼歯は永久歯です。常生歯がうまく咬み合わずに伸びてしまうことを不正咬合と言います。不正咬合が起こった場合、定期的な歯の削切が必要となります。特に口腔の狭いモルモット・チンチラ・デグーの臼歯を削切する処置には技術が必要です。当院では小型ネズミ目の歯科処置も多く行っています。

腎・泌尿器科

3か月以上持続する腎臓障害を慢性腎臓病(CKD)と言います。CKDは中高齢の動物では頻繁にみられる重要な疾患です。CKDの診断は、血液検査・尿検査・血圧測定・画像診断等を行い、総合的に行います。当院ではCKDの正確な診断と治療に力を入れています。
近年、腎・泌尿器領域では新しい治療の術式が開発されています。尿管閉塞に対するSUBシステム(人工尿管インプラント)や尿管ステントの手術にも対応しています。

軟部外科

軟部外科では、骨や関節・神経系を除いた軟部組織の外科手術を行います。胃腸の切開・吻合、胆嚢摘出、腎臓摘出、膀胱切開等多くの外科手術を行っています。腹腔鏡を用いた肝臓生検や開胸手術などの高度な外科手術にも対応しています。腫瘍科認定医が常駐しているため、腫瘍外科にも力を入れています。適切なマージンを確保して腫瘍を摘出することで、再発率の低下が期待されます。

整形・神経外科

整形外科では、骨折や関節疾患などを取り扱います。ロッキングプレート、創外固定、ピンニングなどを用いた骨折治療を行っています。ウサギ、ハムスター、セキセイインコなどの小動物の骨折にも対応しています。
神経外科では、脊髄疾患の外科手術を行っています。頚部椎間板ヘルニアではベントラルスロット、胸腰部椎間板ヘルニアではへミラミネクトミーを行います。
骨や神経を扱う手術では、感染制御に注意が必要です。当院では陽圧手術室で手術を行っています。

消化器科

慢性的な嘔吐・下痢などの消化器症状を呈する疾患として、犬では炎症性腸疾患(IBD)、猫では消化器型リンパ腫がよくみられます。これらの疾患は、症状からは区別できず、他の病気の除外と内視鏡生検が必要です。当院では早期の内視鏡検査を行っており、確定診断と正確な治療を心がけています。

内分泌科

甲状腺ホルモン(T4)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、副腎皮質ホルモン(コルチゾール)の院内測定を行っています。犬に多い甲状腺機能低下症やクッシング症候群、猫に多い甲状腺機能亢進症の当日診断が可能です。甲状腺や副腎の超音波での評価を同時に行い、すぐに治療を開始することができます。

予防・健康診断

当院はTeam HOPE賛同病院として、定期的な健康診断を推進しています。特に中年齢以上の動物では、血液検査、尿検査、画像診断を含んだ健康診断を年2回以上行うことが推奨されています。健康時からデータを蓄積することで、異常所見に気づくことができます。病気を早期発見することで、健康寿命を延ばす一助になります。

エキゾチック科

犬・猫以外にも哺乳類・鳥類・爬虫類・両生類・魚類・節足動物などを診療対象にしています。これらの動物は種類によって、起こりやすい病気や診断・治療の選択肢が異なります。当院では、エキゾチック動物の診療経験も豊富で高度な外科手術やがん治療にも積極的に取り組んでいます。