高齢猫の体重減少
昨日は、ベテリナリーシンポジウム2017 「高齢猫の体重減少 サイレントな病気の診断と治療」に参加してきました。
昨今では、ネコちゃんの寿命も延び、高齢期疾患を診断する機会も多くなっています。中でも、慢性腎臓病、甲状腺機能亢進症、慢性膵炎などは発生率も高く、複数疾患が合併することも多いです。
今回のセミナーは、そういった高齢期ネコの診断と治療について、新しい知見や再確認ができました。
5-10%の体重減少は見落としがちですが、病気の症状の可能性が高いとのことでした。このような微細な体重の変化を把握するためにも、自宅での体重測定が有用と考えられます。体重減少が見られた場合には、血液検査、尿検査、血圧測定、甲状腺ホルモン測定、画像診断、心電図などを行い、早期診断をする必要があります。
また、シニアネコでは年2回以上の総合検診が必要とのことでした。
ネコの疾患は、症状がイヌよりも分かりづらいため、早期診断・早期治療のためには健康診断が非常に重要だと思います。
実際に、健康診断時に心臓疾患や腫瘍が発見されることはしばしば経験します。症状が出る前にこれらの疾患を発見できると、治療が奏功することも多いと思います。