急性腎障害(腎臓病)についてのセミナーに参加しました

当院では最先端の医療を提供するために,常に新しい知識を学び日々の診療に生かしています。

今回はAKI診療において必要な考え方というセミナーに参加してきました。

日々の診療において,腎臓病に遭遇するケースは非常に多いです。

一般的な腎臓病は,慢性的なものが多いですが,急性腎障害はその名の通り急激に進行するため,治療が早ければ早いほど良いです。

急性腎障害(AKI)は血液検査において腎臓の指標とされるクレアチニンの上昇や尿量の低下を認めることで初めて疑うケースが多いです。

AKIは腎臓より前に原因がある腎前性,腎臓自体に問題のある腎性,腎臓よりも後ろに問題のある腎後性の3つに分類され、それぞれの原因に応じた適切かつ早急な対応が治療成功の鍵となります。

そのためどこに原因があるのかを早く見極めることが重要であるのですが、残念ながら正しい判断・適切な治療を行っても尿が生成されずに亡くなってしまう子も多いです。

今回のセミナーでは,AKIの仕組みを深く理解し,重要なポイントを抑えて,適切かつ論理的な治療を行えるようになるにはどうしたらよいかについて学びました。

飼い主様がお家で気づく症状としては,活動低下・食欲低下・嘔吐・尿量減少などです。また,中毒性物質(エチレングリコール,犬ではブドウ,猫ではユリ)の誤食によっても起こります。

もし上記のような尿量が減っている,食欲がないなどの症状を認めたり,中毒性物質を間違って食べてしまったなどありましたら,すぐに病院に来ていただければと思います。

獣医師 鈴木