体色というものの奥深さ

数ヶ月前から当院の目の前に、オオゼキさんという大きなスーパーができました。日用品から餌用の野菜なんかもすぐ買えるのでとても重宝しています。毎日休み時間は当ても無くフラフラしているのですが、一番の楽しみは鮮魚コーナーです。切り身だけでなく一本丸々売っているので面白い。魚を飼育するのも好きですが、釣魚、鮮魚はもっと好きなのです。

今日はヒラメが売り出されていました。

無眼側(裏側)が黒いので一見して養殖モノもしくは放流モノだな、とわかります。実は昔水産の大学でヒラメの裏側の黒化について研究していたので、ヒラメの裏側を見ると懐かしさを感じてしまいます。

ヒラメやカレイといった異体類とよばれている魚は、稚魚期の最初は左右対称の普通の魚の形をしています。そして孵化後30日あたりで底に張り付く練習を始めます。そのうち裏側の目が表側に大きく移動してきて、口の形も斜になりあのヒラメの顔になるのです。そのあたりの時期に脂溶性ビタミンの過剰や欠乏があると、体の左右性が乱れて裏側の皮膚が表側化し、黒くなるといわれています。さらに飼育槽に砂を敷いて飼育するとその黒化がおさえられるので、接触刺激や砂にもぐれないストレスなんかも関係しているようです。

実際一度裏側に黒い色がついてしまうと放流してもその色はおちないのですが、放流して自然下で生き延びた個体は天然個体となんら変わらない味なはずなので、市場で見かけたらお得かもしれません。

動物病院と何の関係も無い内容になってしまいましたが、よーするにいろんな視点をもてばただの食材コーナーもおもしろくなりますよ、というお話です。

ちなみにアトピー性皮膚炎が慢性化したワンちゃんも黒くなります。おなかと内股のあたりに黒化がみられますね。これは養殖ヒラメのような左右性とは関係ないですが。

屶網

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