冬に多い病気~対策はバッチリですか?~

こんにちは。世田谷区三宿の動物病院 ヴァンケット動物医療センターです。

12月にも入り、段々と寒くなって来た今日この頃ですが皆様いかがお過ごしでしょうか?

我々も寒くなるとかかりやすい病気があるように、動物さんたちも冬になると発症しやすい病気がいくつかあります。

今回はその代表的なものについていくつか取り上げたいと思います。

当院ではワンちゃんやネコちゃんだけでなく様々な動物さんたちの診察をおこなっておりますが、全種類に対して挙げるのは困難ですので、一般的になりやすい病気について簡単にお話しさせていただきます。

皆様の個々の動物さんたちについてお知りになりたいときは、当院にいらっしゃった際に直接お聞きになっていただければと思います。

<泌尿器の疾患>

気温が下がり寒くなってくると、動きたくなくなるのは動物さんたちも同じです。

そうなると運動不足や水分蒸散の低下から、喉が渇かず水を飲む量が減ります。

また、寒くて動きたがらずトイレに行く回数も減ってしまいます。

その為おしっこの量の減少やため込む時間の増加につながり、泌尿器系の疾患が起こりやすくなります。
哺乳類では一般的に尿道の短いメスは膀胱炎になりやすく、反対に尿道の長いオスは結石が尿道につまって排尿困難になりやすいと言われています。

  • こうなったら病気かも
    頻繁にトイレに行く、トイレに行ってもあまりおしっこが出ていない、おしっこが出るまでに時間がかかる、そのような場合は結石などで尿道が詰まっている事も考えられるので早めの来院が勧められます。
    また、尿が濁っていたり、いつもと違う臭いがしたり、血尿になっていれば膀胱炎かもしれません。

<運動器の疾患>

運動不足になりがちな冬は、関節への血流が不足して関節が動きづらくなったり、肥満気味になったり、筋肉が衰えたりすることによって急に動いた時や走った時に関節や靭帯を痛めたりすることがあります。

  • 予防法
    人間と同じで、ウォーミングアップなしでいきなり激しい動きをすると、無理な体勢をとってしまい関節や靭帯などを痛めてしまうため、急激な運動には気を付けましょう。
    フローリングやタイルなどの床は滑りやすく、足を捻ってしまったり、転んで頭をぶつけたりする事もあるため、滑り止め加工をしたり、マットやカーペットを敷くなどして踏ん張りやすいようにしてあげましょう。
    また、寒い時期は運動不足から肥満になりやすくなります。肥満は万病のもとでもありますから、かわいくてついついあげてしまう気持ちもわかりますが、この時ばかりは心を鬼にして体重の管理をしっかりと行いましょう。
  • こうなったら病気かも
    足をあげたり引きずったりしている。
    腰や首を痛がっていて、背中を丸めていたり、トイレの際に踏ん張れない。
    いつもと違い散歩で歩きたがらない。
    関節疾患はまずは安静にすることが第一ですが、少しでも気になることがあったら病院へご連絡ください。

<呼吸器の疾患>


冬になると冷たく乾燥した空気が鼻や喉の粘膜を刺激し、細菌やウイルスの侵入に対する抵抗力が低くなります。その結果、鼻炎や咳、肺炎などの症状が現れやすくなります。

  • こうなったら病気かも
    頻繁に咳やくしゃみをしたり、鼻水が多く出る。
    特に爬虫類や鳥類では口を開けて首を伸ばして上を向くような格好で呼吸する。
  • 予防法
    適切な温度や湿度での管理を心掛ける。
    ヒーターを設置していても実際の温度は設定温度まで上がっていないこともあるので、温度計(温湿度計)を設置する。
    部屋を閉め切っているとウイルスや細菌が増殖してしまうので、冷たい空気に気を付けつつ、適度に換気をしましょう。

<火傷>
ストーブやヒーターなどによる火傷だけでなく、コタツやホットカーペット、湯たんぽなどでの低温火傷にも注意が必要です。

寒い時こそ、こう言った事故が起きますので気を付けて観察しておいてあげてください。

飼育される動物の種類も昔に比べ多様になってきた昨今、しっかりとその子その子に合った飼育管理を心掛け、健康に長く楽しく過ごせる時間を皆様と病院とで作っていきましょう。

BLOG

前の記事

撮影に来ていただきました
BLOG

次の記事

病院移転のお知らせ