関東エキゾチックアニマル勉強会に参加しました

2026年5月17日(日)に、関東エキゾチックアニマル勉強会に参加してきました。
この勉強会は、若手獣医師や愛玩動物看護師を中心に、エキゾチックアニマルの症例検討や最新知見の共有を行う会で、毎回とても刺激を受けています。
今回は、モルモット・チンチラ・デグーの症例が中心でした。エキゾチックアニマルは犬猫と比べて症例数や文献が少なく、診断・治療方法がまだ確立されていない疾患も多いため、このように各病院の経験を持ち寄って議論できる場は非常に貴重です。
中でも特に印象に残ったのが、デグーの円鋸術(鼻骨に開窓して気道を確保する手術)に関する発表でした。
デグーでは、仮性歯牙腫や鼻腔内腫瘍に気道が圧迫され、呼吸困難を起こすことがあります。こうした症例では、呼吸を維持するために円鋸術が必要になることがあります。
一方で、この手術はまだ術式や適応基準が完全には標準化されておらず、病院ごとに工夫や考え方が異なるのが現状です。今回の勉強会では、実際の症例を交えながら活発な意見交換が行われました。
円鋸術は「手術そのもの」だけでなく、「術後管理」が予後を大きく左右すると考えています。デグーは非常に繊細な動物であり、わずかな呼吸状態の変化や食欲低下が命に関わることもあります。そのため、術後の酸素管理、給餌サポート、疼痛管理、開窓部のメンテナンスなど、継続的で細やかなケアが必要になります。
当院でも、これまでに多数のデグー円鋸術症例を経験しており、術前評価から術後管理まで一貫して対応しております。難易度の高い手術ではありますが、適切なタイミングで介入することで、呼吸状態や生活の質が大きく改善するケースも少なくありません。
今後もこのような勉強会を通じて知識や技術をアップデートし、より良い獣医療を提供できるよう努めてまいります。
松原 且季
