熱中症かも!と思ったら:お家での初期対応と動物病院での治療
こんにちは!ヴァンケット動物病院三宿動物医療センター 副院長の須藤です。
毎日暑いですね。熱中症シリーズの最終回では、ペットが熱中症を発症したときの緊急対応についてお伝えします。熱中症はならないように予防することがもちろん大切ですが、もしなってしまったときに適切な対応ができるかどうかで致死率が大きく変わります。
万が一のためにぜひ覚えておいてください。
緊急時の初期対応
熱中症は急速に進行する可能性があるため、初期対応が非常に重要です。
1. 症状の確認
- ハアハアしている、ぐったり、下痢嘔吐、意識がもうろうとしているといった症状が見られたら、すぐに対応を開始します。
2. 体温の管理
- ペットを涼しい場所に移動させ、体を冷ますために水またはぬれタオルで優しく体表を冷やします。
- 濡れたタオルで体を覆ってしまうと、タオル自体が温まって熱を放出できなくなるので覆わないようにしましょう。
- 氷水や極端に冷たい水は避け、徐々に体温を下げるようにします。
動物病院での対応
緊急時の自宅での対応後、必ず動物病院を受診しましょう。
1. 動物病院への連絡
- まずはすぐにお電話をください。状態をお伺いして、来院までのご自宅での対応をお伝えします。
2. 動物病院での治療
- 全身の臓器に影響がでるため、血液検査などを行い状態を把握します。
- 輸液や体温調整など、必要な治療を行います。
- 安定した後も急変する可能性がありますので、注意深く状態をチェックしていきます。
まとめ
熱中症はなってしまうと非常に致死率の高い病気です。ご家庭での予防と、もしなってしまった時の迅速な対応で大切な愛犬愛猫の命を守りましょう。
3回に渡る熱中症シリーズ、いかがでしたでしょうか。お読みいただきありがとうございました。次回以降の記事もお楽しみに。