熱中症からペットを守るには?:ご家族ができる熱中症対策
こんにちは!ヴァンケット動物病院三宿動物医療センター 副院長の須藤です。前回は犬と猫における熱中症の基礎知識と危険性についてお話しました。今回は、愛するペットが熱中症にならないよう、実践できる具体的な予防策に焦点を当てていきます。暑い季節が来る前に準備をして、ペットが安全で快適な夏を過ごせるようにしましょう。
お家の中での注意点
ペットが過ごす室内環境は、熱中症予防において非常に重要です。室温や湿度の管理を怠ると、意外と早く熱中症のリスクが高まります。
1. 温度と湿度のコントロール
- エアコンや扇風機を適切に使い、室温は24度から28度を目安に保ちます。
- 湿度が高いと体温調節が難しくなるため、除湿機を使用して湿度を50%以下に保つことが理想です。
2. 直射日光の遮断
- 窓ガラスには遮光カーテンやシェードを設置し、直射日光が室内に入るのを防ぎます。
- 特にペットが好んで過ごす窓辺には、この対策をしっかりと行いましょう。
水分補給は大切です
脱水は熱中症の大きなリスクファクターです。ペットが常に水分を取れるようにすることが重要です。
1. 水の設置
- 水入れは家の複数の場所に置き、いつでも新鮮な水を飲めるようにします。
- 水は毎日交換し、容器も定期的に洗浄して清潔に保ちます。
2. 水分摂取を促す
- 食事にウェットフードを取り入れることで、水分摂取量を増やすことができます。
- 暑い日は水に少し氷を加えて、飲みやすくさせる工夫も効果的です。
お外での注意点
外出時も熱中症に注意が必要です。特に散歩は、ペットにとって大きな熱中症リスクとなります。
1. 散歩の時間帯
- 日が高く温度が最も高くなる正午前後の散歩は避け、早朝や夕方に時間を変更します。
2. 休憩と水分補給
- 散歩中はペットの様子を常に観察し、必要ならば影で休憩を取ります。
- 水分補給は散歩の前後だけでなく、途中でもこまめに行いましょう。
2. 車の中でお留守番させない
- エンジンを切った車内は短時間でも一気に温度が上がります。
- 短時間であっても車内でのお留守番は避けましょう。
まとめ
熱中症は予防が可能です。日々の生活の中でこれらの予防策を意識して行ってあげて、大切な愛犬愛猫を熱中症から守りましょう。
次回は、もしもの時の緊急対応について詳しく解説しますので、そちらも合わせてぜひご覧ください。
熱中症は緊急性の高い疾患です。もし、熱中症かも!と思ったら、すぐに当院までお電話ください。