東京レプタイルズワールド

5/20(土)は東京レプタイルズワールドでエキゾチックアニマルの診療について講演させていただきました。45分の持ち時間だったのですが、スライドが200枚を超えてしまい、少し早口だったかもしれません。内容的には、哺乳類、鳥類、爬虫類、節足動物について、外科治療を中心にお話ししました。

5/21(日)も東京レプタイルズワールドで田園調布動物病院の田向先生の講演を聞きました。両生類・爬虫類中心のお話で興味深かったです。他院の治療を見る機会はあまりないので、勉強になりました。

当院では、珍しい動物や症例のデータが集まってくるため、機会があれば発表していきたいと思っています。次は6月のブラックアウト東京です。

明日は麻酔のセミナーに参加するため、診療時間が18時半最終受付になります。

明日はイベント参加します

更新が滞っていて申し訳ありません、患者さんたちから
もっと頻繁に書けとのご指摘を頂きましたので、マイペースでがんばります。

さて、明日8月25日(日)はさいたまスーパーアリーナにて
『Black Out』が開催されます。http://black-out.jimdo.com/
爬虫類・昆虫・哺乳類・鳥類・甲殻類などたくさんの動物たちが見られるイベントで、
当院もこのところ毎回参加させていただいています。

当院のブースでは無料の病気相談のほか、会場で購入された生物の便検査なども承っています。
また、今回は松原院長による
「エキゾチックアニマルの寄生虫」についての講演があります。

犬猫以外の動物を総称してエキゾチックアニマルと呼んでいますが、
彼らのおなかの中には未知なる寄生虫がたくさん生息しています。
特に害も無く、外気に触れると死んでしまうものもいれば
動物のみならず人間にまで害を及ぼすものも当然居て、実に奥が深い世界です。
彼らは彼らで自分の子孫を残そうといろいろな戦略を立てていて、
それが宿主の行動や生態と実に巧妙にマッチングしていたりするので感心してしまいます。
希少生物の中には未だに未記載の新種の寄生虫が潜んでいて、宿主が絶滅するとその寄生虫たちも
人知れずひっそりと絶滅してしまうこともあるわけです。おお、なんてもったいない。

院長は(私もですが)寄生虫に対しては並々ならぬ情熱をもって接していますので、
通常の生態系と対を成す、裏世界の生態系としての寄生虫の世界について
たっぷり語ってくれるはずです。
お時間のある方は是非足を運んでみてください。

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↑前回のブース。ラフな感じでやってますのでお気軽にどうぞ!

なんとかなった一例

当院は爬虫類の診療を積極的に行っています。
爬虫類の獣医学というのはまだ分からないことが多く、特に日本は諸外国に比べて研究が遅れています。
とはいっても外国の文献を見ても記載がないことも多く、イヌネコやヒトのデータを参考にして試行錯誤することがほとんどです。

爬虫類は亡くなるぎりぎりまで症状を隠すことに加え、まだ爬虫類を病院に連れていくという文化が根付いていないせいか
来院時にはすでにかなり病状が進行して手遅れになっているケースに良くぶち当たります。

今回は珍しく個別の症例のご紹介です。

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このホップちゃんは縁日でゲットされてきた小さなカメさんで、なんとなく食欲がないという主訴で来院されました。
全身の皮膚に白い膿瘍が出てきています。

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さらにレントゲン上右の肺が真っ白で、激しい肺炎を起こしていることが想定されました。
ぶっちゃけてしまえば、食欲がなく重度の肺炎になっているオレオサイズの子ガメというのはほとんど治療しても亡くなってしまいます。
皮膚の膿瘍も出ているということは、全身的に何か免疫抑制がかかった状態であるということを示唆しています。
内心頭を抱えましたがわずかな可能性に賭けて、やるべきことをやるだけです。

自宅での管理は無理と判断したので酸素つき温室で入院し、毎日点滴と薬の注射、強制給餌をしました。

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入院2週間ちょっとにしてやっと自力でカメの餌を食べられるまで回復しました。

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↑肺もこの通り綺麗に。
このホップちゃんのように飼い主さんが異常をいち早く捉えられれば、助けられるケースもあります。

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↑こんな素敵なバルーンをいただきました。
コモドオオトカゲとそのおこぼれをつつきに来た鳥さんが実にかわいらしく素晴らしい。
飾らせていただきます、ありがとうございます。(http://ballmaru.exblog.jp/)←バルーン屋さんをされているそうです

カメのように多産多死の生存戦略をとっている動物は、卵からかえった全てが健康に大人になるわけではなく、
どうしてもある一定数は途中で脱落してしまうものです。
そのため購入する際にその見極めがとても大事になるのですが、弱い子だからと言ってあきらめてしまうのは早計です。
命というのは非常にもろい時もありますが、時としてわれわれの想像をはるかに超えて強靭であることに度々驚かされます。
小さな命の最後の受け皿になれたら、獣医師としてこんなにうれしいことはありません。
今回のケースのようなこともあるので、まず一度ご相談ください。

 

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受付には

当院には受付専用の人というのがいません。
2名の獣医師と看護師でばたばたと対応するのですが、やはり受付嬢は欲しい。

というわけで秋ごろまでは青色と白色のベタ Betta splendens
が受付嬢として鎮座していました。
その後ヴァンパイアクラブというカニGeosesarma sp. たちが地味に受付を彩っていました。

ただ惜しむらくは一年魚も小型甲殻類も寿命が短い。
次の受付嬢はどうするか。
それなりに長生きする種がいい。
そして動物病院というのは「動物は全て好き!」という人のみが来るわけではないので、
みなに嫌悪感や違和感を持たせない動物種を選抜する必要がありました。

そこで家にいた小亀を連れてきました。
カメは寿命が長く比較的皆に愛される優秀な爬虫類なのです。

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スジオオニオイガメ(ミツウネオオニオイガメ)Staurotypus triporcatus というカメで、
今はかわいらしいですが将来的には甲長が最大40センチにもなる大型のカメです。
名前からするとものすごく臭そうですが、そういうわけではありません。
これまたのんびりした地味な受付嬢ですが、受付でお待たせしている間は
皆様にゆるい癒しを提供してくれると思います。
これからよろしくお願いします。

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