爬虫類・両生類の臨床と病理のための研究会

11月25日は、爬虫類・両生類の臨床と病理のための研究会(SCAPARA)の第17回ワークショップに参加しました。

『フトアゴヒゲトカゲ(Pogona vitticeps)の後頭部皮下組織にできた被嚢化血腫の1例』についてポスター発表でした。今回は、フォーゲル動物病院(神戸市)の上田先生とのコラボ企画で、同じ疾病の症例をそれぞれの切り口で発表しました。

フトアゴヒゲトカゲのこの疾患は、仮性動脈瘤、偽動脈瘤、動脈瘤などと記載されますが、原因や病態に不明な点が多いです。今回の2症例は、どちらも超音波検査やCT検査で動脈との連続性が確認されているにもかかわらず、死後の病理組織検査では、動脈瘤と証明できず、被嚢化血種と診断されました。

比較的稀な疾患のため、症例数が集まりませんが、フトアゴヒゲトカゲの後頭部が腫れてきた場合には、ご紹介いただければと思います。この疾患は、病巣の破裂が起こると出血により急変する可能性があるため、早期に診断・治療を行うべきだと考えています。

松原

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